介绍： 第一話10：10ー17：05

千空：やっと起きやがったか。このデカブツ。
大樹：ウオオオオオオオ！生きてたのか！千空ー！
千空：素っ裸同然の格好で抱きつくんじゃねえ！殺すぞ！ハァ…今日で西暦5738年の10月5日だ。どんだけ寝坊してやがんだてめー。こっちはもう半年以上前から起きて働いてんだよ。
大樹：つまり、あの日から…
千空...

介绍： 第一話10：10ー17：05

千空：やっと起きやがったか。このデカブツ。
大樹：ウオオオオオオオ！生きてたのか！千空ー！
千空：素っ裸同然の格好で抱きつくんじゃねえ！殺すぞ！ハァ…今日で西暦5738年の10月5日だ。どんだけ寝坊してやがんだてめー。こっちはもう半年以上前から起きて働いてんだよ。
大樹：つまり、あの日から…
千空：ざっくり3700年は経ってる。
大樹：なんで分かるんだ？そんな正確な日付が…
千空：あ？ただ数えてただけだ。他に方法あんのかよ？4…5…6…7…8…んっ！クッソ！また意識持っていかれそうになった。80万秒周期くらいでピークが来んな…腹下してる時みてえなもんか…考えながらカウントしろ。脳を並列に使え。1164億2706万5530秒…1…2…3…4…5…6…7…
大樹：あの暗闇の中でか！ずっと…ずっと？
千空：もしも意志の力で起きれても、裸一貫で冬に目覚めりゃ、食料調達で即ゲームオーバーだ。春スタートは生き残りの絶対条件。正確な暦はどうしても必要な情報だった。おら着いたぞ。くっちゃべってねえで、てめーも働け。
大樹：千空…お前…ゼロからこれを？！
千空：マンパワーが足りねえ。俺1人じゃ生活基盤作成だけで1日が終わる。こっから先の文明に進むにはどうしても体力バカが欠かせねえ。ずっと待ってたんだよ大樹、てめーを。100億％生きてるってわかってたからな。杠に言うって決めた男が、志半ばでたかだか数千年ぽっち踏ん張れねえわけねえ。テメーはあんなタマじゃねえだろ。
大樹：ああ！もちろんだ！頭を使うことは千空、お前に任せる。体を使うことは、俺に任せろ！
千空：人類が石の時代から近代文明まで200万年。そこを一気に駆け上がる。世界を取り戻してやる。石化や復活の原理も、科学的に突き止めて…
大樹：杠も、助け出す！
千空：俺ら高校生のガキ2人で、ゼロから文明を作り出すんだよ。このストーンワールドの…アダムとイブになってやる。そそるぜ、これは。

千空：すげーな…量だけは…どんなチート体力してやがんだ大樹てめー。
大樹：あぁっ！
千空：ドクツルタケ、毒。 ブナシメジ食用。ベニテングダケ、毒。見るからにアウトだろ！こんなマリオみてーなのよ！次、ヨモギ、食用。トリカブト…誰殺すんだバーカ！
大樹：うん！うまい！なんの味付けだこれは！
千空：海水から取ったただの塩だ。人間塩振りゃ大抵のもんは食える。塩漬けの保存食にも必須だし、原始人類最大の発明だな。
大樹：ありがとう、千空！何から何まで！俺は考える工夫のできん分、気合と量でカバーしてみせる！逆サイド採取！おっ、野生か。食えるのか？考えてもわからん！食ってみればわかる！テレビで見たことがあるぞ。確か、霊長類最強の高校生、獅子王司。こんな男まで…なっ…！これは！おぉー！俺と千空以外にも、生き残りがいるのか！誰が置いたんだ！
千空：俺だバカ。
大樹：お前かぁー！やはり世界にはもう、他に人間はいないのか…
千空：人間は増やす。最優先課題だ。俺らオス2人ダラダラ生き延びて、人類に何の未来があんだよ。
大樹：確かに。
千空：そもそも、3700年もかかって、俺らの石化が解けた理由はなんだ？
大樹：石が腐った？
千空：あぁ。この謎の鉱石の腐食だとして…2人ほぼ同時ってのが妙じゃねぇか。3700年の半年差だぞ。偶然には必ず合理的な理由がある。俺もてめーも、このほら穴付近に流されてたんだが…見ろ。そのポタポタ垂れてんの。
大樹：ん？
千空：コウモリの糞から生まれた奇跡の水、硝酸だ。
大樹：なに！？硝酸か！てなんだー！
千空：言うと思ったぞデカブツ。めんどくせえからカケラも説明しね。
大樹：つまり、そのなんとか酸をかければ、石が腐って復活するのか？
千空：そう単純なら苦労はしねぇがな…すでにアホほど試してんだよ。手を変え品を変え、な…何回も、何十回も。そもそもファンタジーの領域だ。鉱物なのか細胞なのか。今となっちゃ調べる機材もねぇ。
大樹：科学ではわからんことも、この世にはあるってことか…
千空：ハハハハハッ…出たよ、その常套句。だから仮説と実験繰り返してんだろうが…地道なもんだ、科学は。