映画「鷹の爪GO ～美しき襟エール消臭プラス～」の主題歌として実現したm-floとの共演や、EP『UTUTU EP』を挿み、ますます注目を集める女子高生ラッパー・daoko。その2枚目のフル・アルバムは、トレードマークとなった囁くラップのみならず、ヴォーカル表現の幅を広げた一枚に。エキセントリックさとその裏返しと言うべき攻撃性の間を行きつ戻りつする詞の世界と共に、アグレッシヴなトラックを随所に盛り込んだ構成が、彼女の進化を踏まえたものとして耳に届く。ダブ的な音響を交えたサウンドの妙に、物腰柔らかくもはきはきとしたフロウが流れ出す“BOY”は、そのしたたかな成果。フックに敷いた、儚く絞り出すような高音の歌唱がひときわエモーショナルに迸る。